これは60代で再就職した入社半年目の新人コンサルタントAさんの1日をイメージしたものです。

入社後の徹底研修で、労務の知識もバッチリ。シニアでも学ぶ意欲は旺盛

Aさんは、60歳。かつては大手メーカーに勤め、管理職経験も豊富だったが、定年を機に名古屋に戻った。長年単身赴任をしていたので、定年後は夫婦で暮らそうと考えていたようだ。退職後しばらくゆっくりと過ごしたかったが、実際には3ヵ月もすると耐え切れなくなり、シニアでも再就職できる先を探した。

そこで目に止まったのが、社会保険労務士法人北見事務所の求人広告だった。「人生に定年なし」という文字に惹かれた。そこで履歴書を送った。

面接試験を通過すると、労働基準法および労働安全衛生法の試験。1ヵ月間猛勉強して、再就職できた。そして入社へ。

入社して最初の1ヵ月間は、事務所内でただただ勉強。どんな勉強をさせられたのか、ここに列挙すると…

◎就業規則を全文打ち直す
社会保険労務士法人北見事務所の就業規則は、社会保険労務士法人北見事務所が磨いてきた商品。それを打つことによって頭に入れる。

◎「ズバリ! 実在賃金」
「ズバリ! 実在賃金」というのは社会保険労務士法人北見事務所が開発した独自の賃金統計。これこそ北見式といわれるゆえん。その「ズバリ! 実在賃金」の概要を説明できるように特訓された。

◎賃金の診たてシート作成
「診たてシート」とは賃金の問題点を正確に浮かび上がらせるためのツールだ。
①相場と比べてどうか? ②法的な問題点はないか? ③業績との一体感があるか?
という3点から賃金を診断する。

◎「講座 雇い入れと退職」
会社にとって難しいのは、雇い入れと退職の行い方だ。社会保険労務士法人北見事務所はそれを1つのパッケージ化して商品にしている。それを顧客に説明できるようにする。

この1ヵ月間の特訓を経て、ようやく客先へ出掛けることになる。といっても先輩に同行するだけで、まだ顧客を担当させてもらえない。

そして再就職して半年後…。Aさんはようやく顧客B社を担当することになった。今日はB社の社長に会って、コンサルを行う日だ。ちょっと緊張。

“毎日が決断”の経営者の背中を押す。シニアという経験が自信に変わる

今日はB社の社長に会って、コンサルを行う日だ。ちょっと緊張。

朝9時。出社。すぐB社に向かう。10時に面談開始。B社の社長からいきなり「もうすぐ定年になるCさんがいるのだが、継続雇用後の賃金をどうしようかと迷っている」と切り出される。

Aさんは、この問いにスグ返答できた。というのは、「診たてシート」を作っていたので、B社には定年間近の従業員Cさんがいることを知っていた。だから次のことを説明できた。

「Cさんは、生年月日からすると、◎月に定年退職になります。しかしながら年金は◎歳からしか支給されません。でもハローワークから継続雇用給付が支給されます」

B社の社長は「ところで嘱託従業員の賃金はいくらが相場ですか?」と訊いてきた。

Aさんは、「ズバリ! 実在賃金」ファイルを開いて、60代のところを指さして、相場がいくらか具体的な金額で説明した。

B社の社長は納得した様子であった。

Aさんも、ホッと安心してB社を退社した。

Aさんが社会保険労務士法人北見事務所に帰社したのは午後12時。ランチを終えると、顧客のD社から電話がきた。電話を取るなり、D社の社長は「実はセクハラ事件が起きまして」と困り切った様子で話してきた。Aさんは電話で済ます問題ではないと思い、急遽、D社を訪問した。

Aさんは、D社に着くなり、まず事実確認をきっちり行った。その上で今後の対応策を助言した。その助言はこんな内容だ。

「セクハラの被害者と加害者の双方から言い分を聞くこと。それを記録に残すこと。加害者を処分する時は、事前に懲戒委員会を開く」

「処分は、けん責処分、出勤停止、昇給停止、降職、諭旨退職、懲戒解雇など段階があり、それ相当なものでなければ認められない」

D社の社長は、Aさんの助言を聞いて、まず被害者と加害者の双方から言い分を聞くことにした。

AさんはD社を後にした。

Aさんが社会保険労務士法人北見事務所に戻ったのは15時だった。そこで先輩のコンサルタントに本日あったことを報告して1日を終了した。

16時に退社した。